SPACECOOL、放射冷却テントの暑熱緩和効果を実証 ―夏季の屋外スポーツ環境の改善と熱中症リスク低減により、快適な屋外空間の実現へ― | SPACECOOL株式会社(スペースクール)
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SPACECOOL、放射冷却テントの暑熱緩和効果を実証 ―夏季の屋外スポーツ環境の改善と熱中症リスク低減により、快適な屋外空間の実現へ―

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SPACECOOL、放射冷却テントの暑熱緩和効果を実証 ―夏季の屋外スポーツ環境の改善と熱中症リスク低減により、快適な屋外空間の実現へ―

SPACECOOL株式会社(本社:東京都港区、代表取締役CEO:末光 真大、以下「当社」)は、東京都および世界陸上財団との協働により、東京2025世界陸上競技選手権大会(以下、東京2025世界陸上)において、放射冷却素材「SPACECOOL(スペースクール)」を用いたテント(以下、SPACECOOLテント)を導入し、屋外の暑熱環境改善効果に関する協働プロジェクトを実施しました。その結果、SPACECOOLテントが屋外スポーツ環境の改善や熱中症リスク低減に貢献することが示され、安全かつ持続的に実施可能な夏季の屋外スポーツ環境の実現に寄与することができました。

 

また本協働プロジェクトでは、奈良女子大学 生活環境学部 住環境学科 吉田伸治教授の研究グループが第三者機関として、環境指標(気温、平均放射温度、WBGT等)に加え、人体の温熱生理反応および利用者の定性評価を含む多面的な評価を行っております。

図1:本協働プロジェクトの概要 SPACECOOLテントは一般テントと比較し、被験者の快適性の向上が確認された。

協働プロジェクト実施の背景

近年、気候変動およびヒートアイランド現象の影響により、夏季の屋外スポーツやイベントにおける暑熱リスクは深刻化しています。

 

東京2025世界陸上では、「持続可能で安全な大会」の実現を基本理念としつつ、運営スタッフやボランティア、観客など、すべての参加者にとって安全かつ持続可能な大会運営を目指し、暑さ対策を重要なテーマとして位置づけています。

 

こうした背景のもと、2025年5月、東京都および世界陸上財団は、東京2025世界陸上における新たな暑さ対策技術を決定するピッチコンテスト「官民協働PITCH(東京2025世界陸上連携コース)」を開催。当社が提案した、SPACECOOLテントを活用することで、電力を使用せず簡易かつ持続可能な形で暑熱環境の向上に寄与し、屋外スポーツ環境の改善を目指す当社案が1位を獲得したことから、本協働プロジェクトが実現しました。

協働プロジェクトの概要

[目的]

東京2025世界陸上における暑さ対策の一環として、SPACECOOLテントが屋外暑熱環境下においてどの程度の温熱環境改善効果および利用者の快適性向上に寄与するかを、実環境下で科学的に実証すること。

 

[測定項目と評価方法]

第三者機関である奈良女子大学 生活環境学部 住環境学科 吉田伸治教授の研究グループ主導のもと、以下の三つの観点から多面的な評価を実施した。

・環境評価:
気温、湿度、日射量、グローブ温度、平均放射温度(MRT)、暑さ指数(WBGT)を測定し、SPACECOOLテント、一般的な素材のテント(以下、一般テント)、テント外の暑熱空間の三環境を同条件下で比較評価。

・人体の温熱生理反応評価:
被験者に小型センサーを装着し、平均皮膚温度、下肢部温度、耳温度(深部体温)等を連続測定し、滞在環境による身体への熱負荷の違いを評価。

・定性評価:
利用者を対象にヒアリングを実施し、快適性、一般テントとの違い、リピート性などについて主観評価を収集。

*1:グローブ温度(黒球温度) グローブ球(黒球)を用いて測定され、周囲からの放射および空気の温度や流れの影響を受けた結果として示される温度であり、暑熱環境における放射の影響を強く反映する実測指標。

*2:平均放射温度(MRT) 放射環境が体感温度に与える影響を評価するために、人体を取り囲む周囲表面からの放射の影響を温度として表した指標。

*3:暑さ指数(WBGT) 気温、湿度、放射、風などの影響を総合的に考慮した暑熱ストレス指標であり、数値が高いほど人体への生理的負荷および熱中症リスクが高いことを示す。

図2:グローブ温度の測定器(左)と、被験者の温熱生理反応を測定するための温度センサー位置

[実証条件]

本協働プロジェクトでは、東京2025世界陸上の会場である国立競技場外構部、明治公園、代々木公園会場において、合計76張のSPACECOOLテントを設置しました。そのうち、効果検証は代々木公園陸上競技場(織田フィールド)において実施しました。

・実施場所:代々木公園陸上競技場(織田フィールド)

・対象空間:SPACECOOLテント/一般テント/テント外の暑熱空間

・実証期間:2025年9月8日、9日、16~19日

[実証体制]

・主導:奈良女子大学 生活環境学部 住環境学科 吉田伸治教授研究室

・協力:東京都、世界陸上財団、SPACECOOL株式会社

図3:奈良女子大学 生活環境学部 住環境学科 吉田伸治教授

主な実証結果

実証の結果、測定値と定性評価の両面から、SPACECOOLテントは一般テントと比較して熱負荷が軽減され、快適性が向上することを確認しました。

・SPACECOOLテントは、一般テント比でそれぞれ最大、気温1.8℃、グローブ温度5.4℃、MRT9.4℃の低下を確認(図4)。

・SPACECOOLテントは、一般テント比でWBGTが約1.6ポイント改善。

・SPACECOOLテントに滞在した被験者は、熱中症リスクの高さを評価するための指標である深部体温が下降傾向を示した。

・SPACECOOLテントの利用者への定性評価では、多くの回答者が放射冷却効果による涼しさを体感し、「快適性」「コスト面」「将来の活用可能性」について高く評価した。

図4:SPACECOOLテント、一般テント、テント外の暑熱空間における、各指標の測定結果

今後の展望

本協働プロジェクトにより、夏季の屋外スポーツ環境における放射冷却技術の社会的有効性を実証することができたと考えております。また、本実証で得られた成果は、東京2025世界陸上の一過性の取り組みとせず、社会的レガシーとして活用していくことを目指し、スポーツ環境のみならず、イベント運営、公共空間、防災・教育分野などの様々な屋外空間へ、自治体連携による横展開を推進することで、持続可能な社会モデルとして普及・展開を図ってまいります。

※「SPACECOOL」は登録商標です。

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