リリース 2024.09.04 リチウムイオン電池の未来を支える新物流ソリューション 日新「LiBerthリバース」に宇宙に熱を逃がす新素材「SPACECOOL」が採用 SPACECOOL株式会社(本社:東京都港区、代表取締役CEO:末光 真大、以下「当社」)は、国際物流大手である株式会社日新(代表取締役社長:筒井 雅洋、以下「日新」)が提供するリチウムイオン電池の静脈物流ソリューション「LiBerthリバース」に、当社が開発・販売する放射冷却素材「SPACECOOL」が採用されたことをお知らせします。 「LiBerthリバース」とは 電気自動車(EV)や産業用・家庭用蓄電池に使用されるリチウムイオン電池は、年々需要が高まっている一方、衝撃による内部損傷や過熱により発火のリスクが高まるため、安全な取扱いが求められます。特に使用済みリチウムイオン電池は、その電池の変遷が外見からは分からない場合もあり、発火事故に発展する可能性もあります。 また、日本国内では慢性的に危険品倉庫が不足しており、今後ますます増加する使用済みリチウムイオン電池の受入れは、万全とは言い難い状況です。そこで日新は、リチウムイオン電池の特徴や状態に応じた安全かつ効率的な物流機能が必要と考え、使用済みリチウムイオン電池も安全に輸送・保管できるよう、静脈物流ソリューション「LiBerthリバース」(以下「リバース」)を開発しました。 「LiBerthリバース」のイメージ図 放射冷却素材「SPACECOOL」の採用と実証試験について 放射冷却素材「SPACECOOL」(以下「本素材」)は、直射日光下において宇宙に熱を逃がすことで、ゼロエネルギーで外気温より温度低下させることができる新素材です。この度、リバースが提供するコンテナ型のリチウムイオン電池専用容器「LiBコンテナ」(20ft、40ftの2種類)の遮熱対策として本素材が採用されました。 SPACECOOLを施工したLiBコンテナ(左:20ftコンテナ、右:40ftコンテナ) また、LiBコンテナ(20ft)の表面に本素材を施工した実証試験では、このコンテナの持つ厚い断熱構造と合わせても、夏場でも内部温度を目標温度である35℃以下に保てることが確認できました。このことから、本素材をコンテナに施工することで、リチウムイオン電池の輸送・保管のリスクを大きく軽減することが期待されます。 計測日時 2024年7月23日 計測場所 栃木県宇都宮市近郊 天 候 晴一時曇 最高気温 36.6℃ 最低気温 24.4℃ 計測箇所 コンテナ内部上部空間 ※空調不使用/常温で計測 断熱材の厚み 天面90mm、壁面最大86mm 左:未施工コンテナ 右:SPACECOOL施工コンテナ SPACECOOL施工のコンテナは未施工と比較し、それぞれ断熱材構造の筐体にも関わらず、 最大4℃の温度低下を確認。コンテナ内目標温度である35℃以下を常に保つこともできた。 国際物流総合展 第16回 Logis-Tech Tokyo2024への出展 9月10日(火)~13日(金)の4日間、東京ビッグサイトで開催されるアジア最大級の物流・ロジスティクス専門展「国際物流総合展 第16回 Logis-Tech Tokyo2024」に日新が出展し、本素材を施工したLiBコンテナの展示も行います。 イベントURL:https://www.logis-tech-tokyo.gr.jp/ltt/index.html ※「SPACECOOL」は登録商標です。