放射冷却現象の原理を解説します
末光 真大(CEO 兼 CTO)
放射冷却素材「SPACECOOL(スペースクール)」は、自然界に存在する放射冷却現象を応用した技術です。
あまり聞き馴染みが無い言葉かもしれませんが、実は私たちの身近に起こっている自然現象の1つです。
冬のよく晴れた日の翌朝、車のフロントガラスが凍っていたり、草木に霜が降りていたりするのも、放射冷却によって生じている現象です。
放射冷却現象とは
放射冷却現象は、地表の熱が赤外線という光に変わって宇宙空間へ放射され、周囲の温度が低下する現象のことです。
厳密には地表からの放射は常に発生していますが、昼間は太陽光からの熱エネルギーが膨大なため冷えることはなく、太陽光が無くなった夜に初めて冷え込みやすくなります。
つまり、熱収支の関係が、昼間は「太陽光からの入熱>地表からの出熱」なのですが、
夜間は「太陽光からの入熱<地表からの出熱」で不等号が逆になるんですね。
余談ですが、「熱が宇宙空間に捨てられると宇宙が暖まってしまうのでは?」という声もたまに頂くのですが心配ありません。
宇宙は-270℃という極寒かつ、今も広がり続けている広大無辺な空間ですので、地球上の熱が移動しても影響はないのです。
この現象を応用した技術が、我々の放射冷却素材「SPACECOOL」です。
一般的な素材は、先ほどの説明のとおり、昼間は太陽光からの入熱量が多いため冷えることはありません。しかしSPACECOOLは、太陽光をほとんど反射することで入熱量を抑えたうえで、SPACECOOLに伝わった熱を赤外線に変換して宇宙空間へ放射することで「太陽光からの入熱<SPACECOOLからの出熱」を実現しているため、太陽光が当たる日中でさえもゼロエネルギー(=電力を使わず)で冷やすことができるのです。
おまけ
ちなみに、放射冷却現象によって地表から放射される赤外線と、SPACECOOLが放射する赤外線は特性が異なります。
地表面からの赤外線は、実は宇宙空間まで抜けていかず、大気中のH₂Oや温室効果ガスに吸収・反射され、結局地表面に留まってしまうことが多いんです。
これが、地球温暖化の原因です。
一方で、SPACECOOLが放射する赤外線は、大気に邪魔されず宇宙空間まで抜けていきやすいため、昼間でもゼロエネルギーで冷却することが可能です。
なぜそんなことができるのか?
その秘密は、SPACECOOLの技術ページで解説していますのでぜひチェックしてみてください。
SPACECOOLの技術ページ…https://spacecool.jp/technology/