SPACECOOL社とマスコール、放射冷却素材「SPACECOOL」を活用した産業ガスボンベカバーの共同開発について
SPACECOOL株式会社(代表取締役社長:宝珠山 卓志)と、株式会社マスコール(代表取締役社長:境 順子)は、放射冷却素材「SPACECOOL」(以下、「本素材」)を活用した産業ガスボンベカバーの共同開発を開始することになりましたので、お知らせいたします。
本素材は、直射日光下において、宇宙に熱を逃がすことで、エネルギーを用いずに外気温よりも温度低下する放射冷却*1素材です。本素材を開発した大阪ガスによる20年夏の実証実験においては、直射日光が当たった状態で、本素材の表面温度が外気温より最大約6℃*2低くなったことを確認しており、世界最高レベル*3の放射冷却性能を実現しています。
SPACECOOL社とマスコールは、これまで本素材の産業ガスボンベカバーへの適用可能性の検討を進めて参りました。これまでの検討結果を踏まえ、今後両社は以下の共同開発を開始し、共同で効果検証を行うことに合意いたしました。
1)本素材を活用した産業ガスボンベカバーの共同開発
2)産業ガスボンベカバーの効果検証
酸素や炭酸ガスなどの産業ガスの保存容器(ボンベ)には、高圧ガス保安法が適用され、表面温度を40℃以下に保つことが定められています。一方、夏場の屋外環境下では、日射により、40℃以下に保つことが困難であり、また具体的・効果的に温度を下げる方法が確立されていないのが長年の課題でした。表面温度が40℃を超える夏場には、安全弁が作動しガスが噴出することや、二次災害につながる可能性もあります。
夏場の屋外環境下でもガスが噴出することをゼロにしたいという思いから、実際に夏場の産業ガスボンベの利用環境で検証することで、本素材を活用した産業ガスボンベカバーの効果を明らかにし、有効な手段として確立することを目指しています。
SPACECOOL社とマスコールは、今回の成果を活かして、熱の課題に対する有効なソリューションを提供します。社会に欠かせない産業ガスだからこそ、夏場の屋外環境下でも安心してガスをご利用いただけるよう、利用者だけでなく地域全体にとって安心な存在であり続けるために貢献して参ります。
*1:熱せられた物体の熱が電磁波(光)として運ばれる現象のこと
*2:大阪市此花区の大阪ガスエネルギー技術研究所にて計測(計測時の周囲気温は約35℃)。放射冷却素材を施工した鋼板の裏面温度を測定。
*3:公開されている論文を用いた当社および大阪ガス調べによる。
1.放射冷却素材「SPACECOOL」について
フィルムと帆布の2種類の製品が開発済である。
2.産業ガスボンベカバーの共同開発について
産業ガスボンベは、容量やガスの種類に応じて、サイズが異なる。今回は、7,000Lのサイズの産業ガスボンベのカバーを試作し、大阪市此花区の大阪ガスエネルギー技術研究所内において、基本特性の評価や市販の産業ガスボンベカバーとの比較評価に加え、マスコールが産業ガスボンベの運搬時や顧客先等での評価も実施し、使い勝手や各使用環境下での特性を評価する。
3.会社概要
SPACECOOL株式会社は、WiL, LLCと大阪ガス株式会社のオープンイノベーション型合弁会社。暑熱環境を改善する放射冷却素材「SPACECOOL」の開発、販売を行う。
株式会社マスコールは関西を中心とした顧客向けに、自社工場による産業ガスの製造から販売、関連機器や消耗品の販売、機械・装置や工場環境の提案を行う。
<SPACECOOL株式会社>
本社所在地 | 東京都港区虎ノ門1-17-1虎ノ門ヒルズビジネスタワー4F ARCH内 |
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代表者 | 代表取締役社長 宝珠山 卓志 |
設立日 | 2021年4月1日 |
株主構成 | WiL 51%、大阪ガス 49% |
事業概要 | 省エネルギー関連の販売・コンサル、環境改善のための製品の販売・コンサル。 |
ビジョン | 世界に木陰の涼しさを |
<株式会社マスコール>
本社所在地 | 大阪市旭区新森2丁目21番2号 |
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代表者 | 境 順子 |
設立日 | 1958年09月09日 |
事業概要 | 安心安全快適な産業ガスの製造、ものづくりや食品分野のガスソリューションの提供 |
本件に関する問い合わせ
SPACECOOL株式会社
https://www.spacecool.jp/contact/