放射冷却素材「SPACECOOL」がQTnetの通信局舎へ新規採用 局舎内部温度が最大5.3℃低下、エアコン設定温度を最大4℃上げることで消費電力を削減 | SPACECOOL株式会社(スペースクール)
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放射冷却素材「SPACECOOL」がQTnetの通信局舎へ新規採用 局舎内部温度が最大5.3℃低下、エアコン設定温度を最大4℃上げることで消費電力を削減

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放射冷却素材「SPACECOOL」がQTnetの通信局舎へ新規採用 局舎内部温度が最大5.3℃低下、エアコン設定温度を最大4℃上げることで消費電力を削減

放射冷却素材「SPACECOOL」(以下「本素材」)を開発・販売するSPACECOOL株式会社(本社:東京都港区、代表取締役CEO:末光 真大、以下「当社」)は、九州地方で電気通信事業を展開する株式会社QTnet(本社:福岡市、代表取締役社長執行役員:小倉 良夫、以下「QTnet」)が所有する通信局舎に本素材が新規採用され、2024年7月目途で16カ所の通信局舎に施工が完了することをお知らせします。また、九州地方に本拠地を持つ情報通信業での採用は本件が初となります。

採用の背景

これまでQTnetでは、夏場に通信局舎の天井面から太陽光が入熱して局舎内部の温度が上昇し、温度上昇を警告するアラートがたびたび発生していました。また、局舎内のエアコン設定温度を大きく上回るため消費電力の増加も課題となっており、解決策を模索されていました。

そこで、局舎内部の温度上昇を抑制するために本素材を局舎の全面にテスト施工したところ、局舎内部の温度が最大5.3℃、平均3.6℃低下し、エアコンの設定温度を最大4℃上げることができ、消費電力の削減につながったため、この度の採用に至りました。

SPACECOOLを施工した局舎の写真①
SPACECOOLを施工した局舎の写真②

図1:SPACECOOLを施工した局舎の写真

 

<SPACECOOL施工前後の一定期間における各センサーの最高温度>

SPACECOOL施工前後の一定期間における各センサーの最高温度

SPACECOOL施工前後で、局舎内部の温度が最大5.3℃、平均3.6℃低下
図2:テスト測定データ 測定期間:2023年9月9日(土)~9月25日(月)

QTnet永山様(執行役員ネットワーク技術本部ネットワーク設備部長)からのコメント

以前より通信局舎における夏場の室内温度上昇には苦慮しておりましたが、2023年8月は例年以上の猛烈な暑さにより、温度上昇警報が頻発し、空調機の増設や設定温度を能力限界まで下げるなど、緊急の対応に迫られました。

そのような中、ご紹介いただいた「SPACECOOL」を知り、ゼロエネルギーでの遮熱や放射冷却などの高い効果はもちろんのこと、張り付けるだけの簡単施工やランニングコストもかからない点に惹かれ、試験採用を決定しました。

2023年9月に温度上昇が頻発していた局舎の屋根と壁面に施工を実施、局舎内の温度上昇は最大5.3℃抑えられ、アラートの閾値内に収めることができました。

この検証結果を踏まえ、当社では2024年7月にかけて新設する通信局舎を中心に、16カ所へ「SPACECOOL」の採用を決定しました。

今後は、既設局舎にも採用を進めることで、酷暑期における消費電力量と電気料金の更なる抑制効果が図れることを期待しています。

今後も当社は放射冷却素材「SPACECOOL」の普及拡大を目指し、世界中の暑熱課題に対するソリューションを提供してまいります。

【放射冷却素材「SPACECOOL」について】

本素材は、直射日光下において、太陽光と大気からの熱をブロックし熱吸収を抑えるだけではなく、放射冷却の原理により宇宙に熱を逃がすことで、ゼロエネルギーで外気温よりも温度低下することを可能にした新素材*1です。

本素材の概念図

図3:本素材の概念図

本素材の冷却性能

図4:本素材の冷却性能

*1:独自の光学制御技術を用いて、太陽光の入熱を抑え、熱ふく射*2による放熱を大きくした材料設計により実現

*2:熱せられた物体の熱が電磁波(光)として運ばれる現象のこと

※「SPACECOOL」は登録商標です。

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