断熱材と遮熱材の違いとは?
末光 真大(CTO)
- 皆さんは、断熱材と遮熱材の違いをご存じですか?
SPACECOOLは遮熱と放射冷却の機能を持ち合わせた素材ですが、導入をご検討いただく際に、「断熱材と遮熱材とどう違うの?」というご質問をいただきます。今日はこの断熱材と遮熱材の機能についてご説明します。
断熱材は、熱伝達・熱伝導しにくい素材で、遮熱材は、放射の熱を反射する素材です。
断熱材について
断熱材は、熱となって吸収されるエネルギーが伝わるのを遅くする素材です。
一時的に温度変化しにくいですが、長時間日射に当たると徐々に熱が伝わり温度が上昇するほか、内部に熱源があると熱がこもります。ダウンジャケットはわかりやすい断熱材の実例で、冬に着ると温かく、夏には暑くて切ることができないののはこの機能によるものです。冬は外からの冷気を肌に伝えにくくしていて、夏は熱ごもりで暑くて着ていられないのです。
SPACECOOLフィルムは厚さ0.1mm程度のフィルムのため、この断熱性能はありません。
遮熱材について
遮熱材は、日射の一部を反射することにより熱となって吸収されるエネルギーを低減する素材です。
遮熱材は反射率が高いほど吸収されるエネルギ―が減るので温度は上がりにくくなりますが、反射されなかった残りのエネルギーは素材に吸収されるので遮熱だけでは徐々に温度が上昇してしまいます。写真のような屋外の滑り台も、夏場はとても熱くて滑ることができなくなってしまっているのは、日射の反射だけでは熱を遮ることはできないからです。
SPACECOOLはこの遮熱に関して、反射率95%以上の性能を有しており、反射という部分だけを見ても、他の遮熱材よりも温度上昇しにくい素材となっています。
2/21に発表になった暖候期予報によると、今年の6~8月は全国的に平年より暑くなるという見通しです。電気代高騰と相まって、企業にとっては光熱費の削減は必須の取組となりそうです。ぜひSPACECOOLの導入をご検討ください。